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アメリカでのBMWの歴史、1938年から1975年までの軌跡!

アメリカの多くの車ファンにとって、BMWの物語は1968年に始まります。この年、BMW 2002が登場し、アメリカ市場で初めて大ヒットを記録しました。しかし、実はこの時までに、すでにBMWの車はアメリカに渡ってきていたのです。BMWの車が初めてアメリカに輸入されたのは1938年で、熱心なレーサーやドイツやイギリスから戻ってきた兵士たちがそのきっかけとなりました。彼らはBMW 328などのモデルを見つけてアメリカに持ち帰ってきたのです。

「BMW in the USA, 1938-’75」は、この初期の輸入から、その後の発展までを描いた一冊です。第二次世界大戦後、アメリカ軍がバイエルン地方を占領し、BMWの運命はアメリカの委員会の手に委ねられました。その結果、BMWは一度解体されましたが、マーシャルプランの支援で再建されました。1951年に自動車製造を再開し、1954年にはアメリカへの輸出を開始しました。当初、BMWはホフマン・モータースとオッペンハイマーのファデックス・コーポレーションの2つの会社を通じて販売されました。この2社の間には激しいライバル関係が生まれました。また、アメリカ市場向けにV8エンジン搭載の車を開発したことが、戦後の復興から立ち直りつつあったBMWを再び倒産寸前に追い込みました。

しかし、BMWはどのようにして復活し、最終的にアメリカ市場で成功を収めたのでしょうか?「BMW in the USA, 1938-’75」は、これまであまり語られてこなかったその物語を明らかにします。ファデックスの真実や、マックス・ホフマンの策略も暴露されます。そして、アメリカの自動車伝説であるボブ・ルッツの指導の下、ホフマンとのパートナーシップを解消し、BMW of North Americaを設立するまでの過程も詳しく描かれています。このBMW of North Americaは、1975年以降、BMWをさらに高みへと導くことになりました。

この時代にBMWの車をレースで活躍させた人々にも光を当て、BMWの技術的優位性をアメリカの車ファンに広めた功績を称えています。この本は、BMWファンだけでなく、自動車の歴史に興味がある人にとっても必読の一冊です。

 

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