「ポルシェ924カレラ」と聞いて、すぐに思い浮かぶ人は少ないかもしれません。けれども、実はこのクルマ、80年代を代表する“隠れた名車”なんです。
当時の自動車雑誌では「ポルシェの特別モデルの中でも最高傑作」と絶賛され、210馬力で最高時速240kmに達する走りは、911をもしのぐハンドリング性能を持つとも言われました。にもかかわらず、後に登場した他のモデルに隠れてしまい、歴史の中でスポットライトを浴びる機会はそう多くなかったのです。
この本『The Porsche 924 Carrera: Evolution to Excellence』では、そんな924カレラの誕生から進化までを徹底的に掘り下げています。ポルシェ本社のアーカイブをもとにした綿密なリサーチに加え、当時の開発関係者や欧米のレーサーたちへのインタビュー、レースでの戦績やテスト結果、さらにはレース中に起きたパーツの故障までが記録されています。
1979年の924ラリーターボから始まり、1980年のル・マンで6位に入ったプロトタイプ「924 GTR/P」、さらにホモロゲーションのために製造された406台の特別モデルや、わずか59台しか作られなかったコンペティション仕様、そして17台のGTRレーシングモデルまで──すべてが網羅されています。
アメリカのSCCAやトランザム、ヨーロッパでの耐久レースに挑んだ924カレラの物語は、まさに“進化から完成へ”というタイトルそのもの。これまで語られることの少なかったこの名車の全貌を知りたい人に、ぜひ手に取ってほしい一冊です。
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